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私が介護さんに頭を下げる、5つの理由

ひかる / 26年目の現役看護師
公開:2026-05-22更新:2026-05-23
介護職員が高齢者に寄り添う温かいケアの場面のイラスト

「介護さん、ありがとう」。このサイトのいちばん奥にある気持ちは、それだけです。でも、ただ「ありがとう」と言うだけでは軽すぎる。私が介護の仕事をする人に、本気で頭を下げてしまう。その理由を、5つに分けて書きます。

現場の声

「『あなたがいないと困る』なんて、これまで言われたことがなかった」

この記事の目次
  1. 1. 利用者さんの「暮らし」そのものを支えているから
  2. 2. いちばん体を張る仕事を引き受けているから
  3. 3. 小さな変化に、最初に気づくのは介護職だから
  4. 4. 看護師が看護に集中できるのは、介護職が現場を回しているから
  5. 5. それだけの仕事をして、なお評価と待遇が追いついていないから

1. 利用者さんの「暮らし」そのものを支えているから

医療は、病気やケガを診ます。でも、人の一日は病気だけでできているわけではありません。食べて、体を動かして、眠って、誰かと言葉を交わす。その「暮らし」のすべてを、いちばん近くで支えているのが介護の仕事です。看護師の私が診ているのは、その人の一部にすぎません。

2. いちばん体を張る仕事を引き受けているから

移乗、入浴、排泄の介助。腰にも、心にも、いちばん負担のかかる仕事を、毎日くり返し引き受けているのは介護職です。私はそれを、現場でずっと見てきました。「きつい仕事を誰かがやってくれている」のではありません。「あなたがやってくれているから、現場が成り立っている」のです。

3. 小さな変化に、最初に気づくのは介護職だから

「今日はなんだか元気がない」「ご飯の食べ方がいつもと違う」。利用者さんのわずかな変化に最初に気づくのは、たいてい介護の現場にいる人です。看護師は、その気づきを受け取ってから動きます。介護職の観察が、医療の入り口になっている。これは、現場にいないと分からないことです。

4. 看護師が看護に集中できるのは、介護職が現場を回しているから

私が看護師として落ち着いて判断できるのは、現場全体を介護職が回してくれているからです。もし介護の手がなければ、私はとても看護だけに集中できません。看護師の仕事は、介護職の仕事の上に、ようやく成り立っています。

5. それだけの仕事をして、なお評価と待遇が追いついていないから

そして、最後の理由がいちばん大きい。これだけ大事な仕事をしているのに、給料も、社会的な評価も、まだまだ追いついていません。それでも現場に立ち続けてくれている。だから私は、頭が下がるのです。

この5つは、きれいごとではありません。26年、現場で見てきた事実です。だからこのサイトは、「あなたがいないと困る」という本音から始まっています。

まとめ

看護師として介護現場に入り、毎日24時間そばに付き続ける介護職のすごさを目の当たりにしました。上下ではなく役割が違うだけ、けれど社会の評価制度がそれに追いついていない——その実感を5つの理由として書きました。

次の一手

介護のすごさは、現場の細部に宿っています。看護師として見てきたことを、もう一本。

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よくある質問

「頭を下げる」というのは大げさではありませんか?
大げさではありません。介護現場で介護職のそばで働き、自分には同じ仕事はできないと本気で思いました。実感のままの言葉です。
看護師と介護職はどちらが上ですか?
上下ではなく役割が違うだけです。医療判断は看護師、生活支援は介護職。両方そろって初めて高齢者の暮らしが成り立ちます。
「介護より看護のほうが」と言う人がいるのはなぜですか?
資格制度の歴史的格差と給与格差が影響しています。仕事の中身ではなく、社会の評価制度のほうが追いついていない、と感じます。
看護師から介護職に転職する人はいますか?
います。病棟の忙しさに疲れて、利用者と深く関われるデイサービスや施設に移る看護師は珍しくありません。私自身もその働き方を選びました。
介護職としてお礼を言われる場面はありますか?
介護の現場では家族や利用者から「ありがとう」を言われる頻度が、病院の救急現場とは比べ物にならないほど多いと感じます。手応えがダイレクトに返ってくる仕事です。
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