私が介護さんに頭を下げる、5つの理由
「介護さん、ありがとう」。このサイトのいちばん奥にある気持ちは、それだけです。でも、ただ「ありがとう」と言うだけでは軽すぎる。私が介護の仕事をする人に、本気で頭を下げてしまう。その理由を、5つに分けて書きます。
「『あなたがいないと困る』なんて、これまで言われたことがなかった」
1. 利用者さんの「暮らし」そのものを支えているから
医療は、病気やケガを診ます。でも、人の一日は病気だけでできているわけではありません。食べて、体を動かして、眠って、誰かと言葉を交わす。その「暮らし」のすべてを、いちばん近くで支えているのが介護の仕事です。看護師の私が診ているのは、その人の一部にすぎません。
2. いちばん体を張る仕事を引き受けているから
移乗、入浴、排泄の介助。腰にも、心にも、いちばん負担のかかる仕事を、毎日くり返し引き受けているのは介護職です。私はそれを、現場でずっと見てきました。「きつい仕事を誰かがやってくれている」のではありません。「あなたがやってくれているから、現場が成り立っている」のです。
3. 小さな変化に、最初に気づくのは介護職だから
「今日はなんだか元気がない」「ご飯の食べ方がいつもと違う」。利用者さんのわずかな変化に最初に気づくのは、たいてい介護の現場にいる人です。看護師は、その気づきを受け取ってから動きます。介護職の観察が、医療の入り口になっている。これは、現場にいないと分からないことです。
4. 看護師が看護に集中できるのは、介護職が現場を回しているから
私が看護師として落ち着いて判断できるのは、現場全体を介護職が回してくれているからです。もし介護の手がなければ、私はとても看護だけに集中できません。看護師の仕事は、介護職の仕事の上に、ようやく成り立っています。
5. それだけの仕事をして、なお評価と待遇が追いついていないから
そして、最後の理由がいちばん大きい。これだけ大事な仕事をしているのに、給料も、社会的な評価も、まだまだ追いついていません。それでも現場に立ち続けてくれている。だから私は、頭が下がるのです。
この5つは、きれいごとではありません。26年、現場で見てきた事実です。だからこのサイトは、「あなたがいないと困る」という本音から始まっています。
