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介護の腰痛と、どう付き合うか

ひかる / 26年目の現役看護師
公開:2026-05-22更新:2026-05-23
窓辺の静かなひと休みの場面のイラスト

介護の現場で、いちばんよく聞く体の悩みが、腰痛です。私も看護師として、腰に不安を抱えながら働く人を、たくさん見てきました。腰を守りながら、長く働くために。一緒に考えます。

現場の声

「腰を痛めてから、遠慮せず道具を使うようになった。もっと早く頼ればよかった」

この記事の目次
  1. 腰痛は「気をつけが足りない」せいではない
  2. 体の使い方を、少しだけ変える
  3. 道具を、遠慮なく使う
  4. ひとりで、抱え込まない
  5. 痛みが続くなら、働き方を見直す

腰痛は「気をつけが足りない」せいではない

移乗、入浴、おむつ交換。介護の仕事は、構造的に腰へ負担がかかります。腰を痛めるのは、あなたの不注意のせいではありません。仕事のしくみの問題です。まず、自分を責めないでください。

体の使い方を、少しだけ変える

膝を使う、利用者さんに体を近づける、腰をひねらない。一つひとつは小さなことですが、積み重なると腰への負担が変わってきます。「ボディメカニクス」と呼ばれる、体の使い方の工夫です。研修で学べる職場もあります。

道具を、遠慮なく使う

スライディングシート、リフト、介助ベルト。職場にある道具は、遠慮なく使っていい。「自分の力でやるのが偉い」のではありません。道具を使うのは、自分の体と利用者さんの安全を守る、プロの判断です。

ひとりで、抱え込まない

「もう一人、手を借りたい」。その一言が言えずに、無理をして腰を痛める人がいます。声をかけ合える職場かどうかは、腰を守るうえで、とても大事な要素です。

痛みが続くなら、働き方を見直す

ケアをしても腰の痛みが引かないなら、それは体からのサインです。身体介助の比較的少ない職場、日勤中心の働き方に変える。腰を守ることは、長く働き続けるための、いちばん大事な投資です。

腰は、替えがききません。無理を続けて働けなくなる前に、守る。それは、わがままではなく、プロとして当然の選択です。

まとめ

介護の腰痛は職業病です。我慢して悪化させる前に、ボディメカニクス、福祉用具、職場の体制を見直してください。看護師26年、自分の腰を守ってきた経験から書きます。

次の一手

腰を守るには、体に合った働き方を選ぶことも大切です。

自分に合う働き方の選び方 →

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よくある質問

介護で腰痛になる人はどれくらい?
約7割が経験すると言われます。介護職の労災で最多の原因です。「なる人がいる」ではなく「ほぼなる」前提で対策してください。
腰痛予防に一番効くのは?
リフトとスライディングシートです。「人力で持ち上げる」ことを減らせば、腰痛発症率は確実に下がります。
腰痛ベルトは効果がありますか?
補助的には有効ですが根本対策にはなりません。腹圧を保つために使い、それに頼らず動作を改善してください。
腰痛で休めるのか?
休めます。労災認定の対象になることがあります。「介護中の動作で発症」と医師に伝えれば申請の可能性が出ます。
腰を守れる職場はどう見抜く?
リフト・スライディングシートの導入率、夜勤の人数、職員の年齢分布。設備と人員配置が両方そろっている職場を選んでください。
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