「このまま介護を続けていいのか」と迷ったとき
「この仕事を、このまま続けていいのだろうか」。介護で働く人なら、一度はそう思ったことがあるかもしれません。その迷いは、悪いものではありません。立ち止まって考えるための、整理のしかたを書きます。
「迷ったとき、つらいのは仕事ではなく職場のほうだと気づいた。それで、転職を選んだ」
迷うのは、まじめに働いてきた証
どうでもいい仕事なら、迷いません。「続けていいのか」と迷うのは、あなたがこの仕事に、本気で向き合ってきたからです。まず、その迷いそのものを、否定しないでください。
「仕事」と「職場」を、分けて考える
迷ったとき、大事なのは切り分けです。介護の仕事そのものが嫌なのか。それとも、今の職場がつらいだけなのか。——多くの場合、つらいのは「職場」のほうです。それなら、辞めるのは介護ではなく、職場でいい。
私自身、働き方を変えました
看護師である私にも、「このままの働き方で、いいのだろうか」と考えた時期がありました。長く、救急を中心とした病棟で働いてきました。やりがいは、ありました。けれど、人の苦しみに共感しすぎて、すり減っていく——「コンパッション疲労」と呼ばれる状態に、自分が近づいているのを感じていました。
そこで私は、働き方を変えました。今は、デイサービスと夜勤。体と心への負担は、以前の3割ほどです。看護師の仕事そのものは、辞めていません。「働き方」を変えただけです。
辞めるか、続けるか。その二択だけではありません。「同じ仕事を、違う形で続ける」という道も、あります。介護の仕事でも、同じです。夜勤の有無、施設のタイプ、雇用形態。変えられるものは、思っているより多いのです。
何がつらいのか、書き出してみる
頭の中だけで考えると、迷いはぐるぐる回ります。紙でもスマホでもいい。「何がつらいか」「何は好きか」を書き出してみる。文字にすると、見えてくるものがあります。
「いったん休む」も、選択肢
答えがすぐ出なくていい。少し休んで、距離を置いてから考えてもいい。迷いに、無理やり結論を出さなくて大丈夫です。心と体に余裕がないと、まっとうな判断はできません。
どちらを選んでも、間違いではない
続けるのも、離れるのも、どちらも正解になりえます。大事なのは、あなた自身が納得して選ぶこと。誰かに決められた道ではなく、自分で選んだ道なら、その先で踏ん張れます。
迷っている今は、つらいかもしれません。でも、立ち止まって考えられるあなたは、ちゃんと自分の人生を生きようとしています。その迷いを、大事にしてください。
「このまま続けていいのか」と迷うのは、まじめに働いてきた証です。仕事と職場を切り分けて、辞めるのは介護ではなく職場でいい——という選択肢があることを、まず伝えたい。
